戸田はいいぞ!!!

 


海辺の旅館の飯が食いたい。

大事なことなのでもう一度言う。

海辺の旅館の飯が食いたい!!

 

2023年3月8日

現在大学4年生の私は、来月からの就職に伴う引っ越しのために日々バタバタ荷造りをしたり、いらないものの整理をしていた。先日やっとその作業が終わり、物で溢れかえっていた部屋は綺麗さっぱり入居時の姿になった訳だが …

 

なんかもの寂しい。。

 

まるでいつもの部屋じゃないみたいだ。

そんな部屋でコンビニの弁当を食べようもんなら余計もの寂しい。

あーあ。なんもない部屋でコンビニ弁当食べるより、せっかくなら海辺の旅館で豪華な海鮮でも食べたいなぁ。いや、

 

食べるしかない!(ドン!!)

 

というわけで早速明日行こう!

場所は静岡県沼津市戸田!

なぜ戸田かと言うと、弁当食べつつ読んでた漫画の舞台が戸田だったから。

 

とりあえず戸田の旅館にいろいろ電話を掛けてみると、1件だけ予約OKとのこと。ありがたい。

ちなみに今の部屋がこれ。絶賛いえキャン中である。

翌日の朝になった。

天気は晴天で絶好のツーリング日和。

さあ、私の住む茨城から戸田は遠い。頼むぞCB250R!

 


特段どこへ行くという予定も無いが、旅館行って飯食ってよし帰ろうというのも風情がないので西伊豆スカイラインに来てみた。

青空の下草原を駆けるのは気持ちいいZOY!

 

本当は2泊3日くらいで伊豆をゆっくり回りたかったのだが、明後日アパート退去に加えて明日の午後にはバイクを売却するのでそうゆっくりもしていられないのだ。

 

つまりこれがラストツーリング。最後まで安全運転で行こう!


西伊豆スカイラインを下って戸田に到着!道の駅くるら戸田で一旦休憩。

「くるら」は伊豆の方言で「来るでしょ?」という意味らしい。

温泉が有名らしいが、風呂は旅館のを利用しようと思っていてのでここはスルー。

 


さて、ここが本日の宿「美浜レステル」

外観は撮り忘れた…

こじんまりとした部屋、そして窓から見える海。

そうそう、こういうでいいんだよこういので。

今の時刻は16:00。夕飯は18:00からみたいだからひとっ風呂浴びて散歩にでも行くか。

 


唐突なネコチャン!

いやぁ夕暮れ時の漁港はいいなぁ。生まれも育ちも山の私にとって港でボケーっと夕陽見て1日の終わりを迎えるのって憧れだったんだよな。

空気が澄んでる日に奥の方に富士山が見えるらしいんだけどこの日はあいにく。

富士山を「よし富士山見に行くぞ!」って時に限って見られないのは私だけだろうか?

こういう通りを見ていると存在しないはずの懐かしさが溢れ出してくるよね。

今来たばっかの場所なんだけど。

この街の住人にとっての今はいつもと変わらない当たり前の日常なのかもしれないが、赤の他人である私にとってはこの上ない非日常である。そんな人間があたかも「前からこの街いましたけど?」みたいな顔して通りを闊歩しているのはこの街にとっての違和感であろう。しかしこの違和感を愉しむのが旅行の醍醐味だと私は思う。

だいぶ日が沈んできた。住人はそろそろ家に帰る時間だろうか?私も帰らなくてはいけない。

というかヤバい。そこそこボーッとしてたらもう夕飯の時間だ。急がねば。

 


「お待ちしておりました~。こちらへどうぞ~!」

声色の明るい陽気そうな女将に案内された席にはすでに料理が鎮座していた。


おお!!

刺身に焼き物、右上は和物か?

テーブルにズラリと並んだ豪華な料理に目を奪われている私をよそ目に、女将は一品一品料理の説明をしているがその声は私には届いていない。

「左手前は食前酒でございます。一番最初にお召し上がりください。」

…あっ!はい!

危ない!我を忘れていた。

食前酒は飲むのが初めてだったが甘くて飲みやすかった。

まぁ、これだけじゃ足りんので瓶ビールを注文。

瓶ビールと同時に何やらでかい皿が登場。金目鯛の煮付けだ。

というかあれで終わりじゃなかったのか…


牡蠣の佃煮に刺身に焼き物に豚の角煮に煮付けにetc…

テーブルの上が凄いことになったが果たして食べ切れるだろうか。

ちっちゃいグラスにビールを注ぎ、ちびちび飲みながら料理を攻略していく。

居酒屋で出てくるサーバーで注いだビールもの見応えがあって美味しいが、色々な料理をつまみながらちょっとずつ飲む瓶ビールも趣があって良い!

 


ハイボールも注文!

いやぁ、写真撮り忘れるくらい料理に夢中になってしまった。(金目鯛食いかけでスマン)

さすが港町。

魚が超美味い!!

もっとまともな食レポはないのか?って思われそうだが基本「美味い」か「超美味い」で生きている人間のため許してほしい。

しかし箸が止まらない。私は割と食べるペースが速く、小さい頃からよく親に「もっとゆっくり味わって食べなさい。」と言われてきたがこれは無理だ。脳がうまい魚をくれと叫んで収まらない。そんなこんなで完食。

最高だった。戸田はいいところだ。


さあ大満足したところで今日は寝よう。明日は早い。

 


さあ朝だ、朝飯だ!

昨晩に負けず豪華なラインナップ。ご飯のお供がだいぶ多いようだが白飯は足りるのか?

鯵の干物を自分で焼くのもまたいい。

味噌汁には渡り蟹が入っているようだな。蟹の出汁が効いた美味い味噌汁だ!

 

蟹といえばここ戸田はタカアシガニ漁が盛んらしいな。昨日散歩した時も蟹料理の店を何軒も見かけた。

タカアシガニといえば水族館にいるでかい蟹というイメージだがどう料理するのだろう?

蟹といえば茹でか焼きか。甲羅酒なんてのもいいが果たしてどうなんだろう。

今回は時間と財布的に厳しいが次は戸田にカニを食べに来ようかな。

そんなことを考えつつ朝飯をたいらげる。

 


思えば短い旅行だった。本当さっき来たばかりのようだ。

まだ帰りたくない。

 


なんてことは言ってられない!!

思い出してほしい。私はこれからバイクを売却しに行くのだ!

バイク屋まではここから3時間かかる。休憩挟むと大体3時間半ってところか。

正直もう出ないとヤバい!


旅の余韻は家帰ってから浸ればいい。

本当の勝負はここからだ!

 

ちなみに美浜レステルさんは一泊二食付きで8000円くらいだった。(全国旅行支援込み)

安い!

それと戸田は漫画『ぽんこつポン子』の舞台!(昨日読んでた漫画)

ちょっぴり未来、さびれた海辺の街・日坂町。
妻を亡くして、一人で静かに余生を送りたいと考えていた吉岡だったが…
彼を心配した息子たちが依頼したメイドロボが、突然現れたッ!?

首は取れるし、料理はつくれず、やることなすこと、ぽんこつのポン子によって、吉岡の暮らしが変わっていく!

ポン子のキュートでアナログな魅力がクセになる!
一度読めば“忘れられないあの夏の思い出”がよみがえる…!!

ビッグコミックブロス公式HPより引用)

 


ぽんこつポン子はいいぞ!

 


さあ時間もないので出発!

無事売却完了!愛車を手放すのは寂しいが最後の最後までありがとうCB250R!

私はヘルメットを連れて家へ帰るよ。(重い)

近くのイオンモールソフトカツゲンを購入。

茨城にセコマは多いがこれを売ってる店はあまりないのでありがたい。

 


売却が終わってほっと一息つくとともに移動の疲れがどっと出た。

帰りは電車なので酒飲んで帰ろう酒!

ということで日高屋で一杯。小鉢を突きながらちびちび飲む瓶ビールもいいけど1日の終わりにグッと飲むサーバーのビールもたまらない!

 


さてほろ酔いになったところで家に帰るか。

いつもの駅、いつもの帰り道。ここには紛れもない私の日常が広がっている。

旅先で感じる非日常の違和感を愉しむのもいいが、日常の安心感を味わうのも悪くない。

明日にはこの慣れ親しんんだ景色にも別れを告げる。

数ヶ月後、新しい環境に慣れた私がもし、この街をおとづれたら…その時に感じるのは違和感だろうか安心感あろうか?

歩く影が長くなっていく。また今日が終わるようだ。